Mademoiselle
C I N E M A

マドモアゼル・シネマの軌跡

1993 12.19 『ノスタルジア』旗揚げ公演
以降、毎年3〜4回の公演を実施
1999
<<'99 旅するダンス >>
『じめんにかじりつく』(仏パリ・日本大使館文化部ホール)
『いまぼくはここにいる』(仏パリ・モンド劇場"フェスティバル舞'99"参加)
2000
<<2000旅するダンス>>
『Tokyo Train』(独フランクフルト・ガロス劇場)"ドイツにおける日本年"参加
『Tokyo Train』(独マールブルク・市民ホール)"ドイツにおける日本年"参加
『Tokyo Train』(独ダルムシュタット・クナーベンシューレ)"ドイツにおける日本年"参加
2001
<<2001旅するダンス>>
『2月のマーチ』(東京・パークタワーホール/ネクスト・ダンス・フェスティバル参加)
2002
5.19
7.19〜20
8.9
10.6
10.15〜16
10.19
10.24〜25
<<2002旅するダンス>>
『一人旅』(東京・セッションハウス)
『矢来町界隈-真夏のどじょう-』
『矢来町界隈2』(東京・赤城神社/神楽坂演劇祭参加)
『途中下車・前夜』(東京・セッションハウス/りんご企画vol.6)
「Tokyo Train -Stopover-』(仏パリ・日本大使館文化部ホール)
「Tokyo Train -Stopover-』(ブルガリア・ソフィア文化宮殿第2ホール)
「Tokyo Train -Stopover-』(独ヴッパタール・アダ・オーベン劇場)
2003
1.17

5.10
7.19〜20

10.25〜26
12.11
<<2003旅するダンス>>
『パリ←→東京/途中下車』(東京・セッションハウス)
 ゲスト:沖至(tp)
『赤い花・白い花』(東京・セッションハウス)
『矢来町界隈〜ミジンコの花道〜』(東京・セッションハウス)
  ゲスト:渡辺一技(朗読)  藤田佐和子(p)
『一人旅』(東京・セッションハウス)
『赤い花・白い花』(東京芸術劇場小ホール・芸術見本市公募ショーケース参加)
2004
5.1
8.7〜8

8.7
9.26

10.2〜3
10.13、18
10.15
<<2004旅するダンス>>
『赤い花・白い花〜ネパール前夜〜』(東京・セッションハウス)
『矢来町界隈』(東京・セッションハウス)
  ゲスト:ジャン・サスポータス  藤田佐和子(p)
『矢来町界隈』(東京・城神社/神楽坂演劇祭参加)
『赤い花・白い花(ショートバージョン)
  (東京・文京区不忍通りふれあい館/"表現者はリレーする"参加)
『赤い花・白い花〜ブルガリア前夜〜』(東京・セッションハウス)
『赤い花・白い花』(ブルガリア・ソフィア)
『赤い花・白い花』(ブルガリア・カザンラク)
2005
2.4
9.2〜3

9.7

9.10
<<2005旅するダンス>>
『赤い花・白い花〜ネパール前夜〜』(東京・セッションハウス)
『東京タンゴ』(東京・セッションハウス)
  ゲスト:ジャン・サスポータス
『東京タンゴ』(鹿児島・鹿児島県民交流センター県民ホール)
  ゲスト:ジャン・サスポータス
『東京タンゴ』(福岡・西市民センター)
  ゲスト:ジャン・サスポータス
2006
5.12〜14

5.27〜28

11.4〜5
<<2006旅するダンス>>
シアター・クリッパ合同公演 
『オルフェウス』 『ワーズ・アパート』(東京・セッションハウス)
シアター・クリッパ合同公演 
『オルフェウス』 『ディスタンス』 『ワーズ・アパート』(福岡・ぽんプラザホール)
『不思議な場所 -La Place Mysterieuse』(東京・セッションハウス)

2007
5.5〜11
7.9
10.31
11.3〜4
11.7
<<2007旅するダンス>>
『雨の中のマーチ』 EUROART2007参加
『7月の"2月のマーチ"』(東京・東京工業大学)
『不思議な場所 -La Place Mysterieuse』(山口・シンフォニア岩国)
『不思議な場所 -La Place Mysterieuse』(東京・セッションハウス)
『不思議な場所 -La Place Mysterieuse』(長野・まつもと市民芸術館)
2008
6.2
10.18〜19
<<2008旅するダンス>>
『不思議な場所 The Mysteriouse Place』 (ルーマニア シビウ国際演劇祭参加)
『不思議な場所 The Mysteriouse Place』 (東京・セッションハウス 文化庁芸術祭参加)
2009
3.7〜8
8.25〜9.4
11.21〜22
11.26
<<2009旅するダンス>>
『赤い花・白い花』(東京・セッションハウス) 芸術見本市参加
『一人一夜物語』(東京・セッションハウス)
『不思議な場所 The Mysteriouse Place』(オーストリア・ウィーン オデオン劇場)
『不思議な場所 The Mysteriouse Place』(ブルガリア・ソフィア)

マドモアゼル・シネマの印象記

●田中映男氏(元フランクフルト総領事・現オーストリア大使)
『森の中のマドモアゼル・シネマ』
 ぼくは忘れモノの名人です。みなさんは手袋やメガネ、わすれませんか?タクシーでお金を払って降りる時、カフェで本を読みさしで中座した時、とかね。そういう時、ぼくは深く後悔するタチです。アアッ!もうすこし、もうちょっと注意したらな、とね。そうして、たくさんの手袋の右手なんかを失くしてしまったのです。
 でも、ある晩草むらの中に立つ公衆電話で話しながら、突然気がついたのです。背の高い夏草が電話ボックスの蛍光灯の光を受けて、風にそよいでいるのが、何だか踊っているようでした。なんだ、こんなところで!忘れモノたちは月夜の晩に草むらに集まって踊っていたんです。残念ながら蛍光灯の光では手袋も財布も見えません。それから何年もたって、ぼくはフランクフルトでとうとう見つけたのです。忘れられた思い出たちが、肩に手を置いて数珠つなぎになって踊るのを。それがマドモアゼル・シネマの旅するダンスとの出会いでした。
 失くしたと思ったものが無事でどこかに暮らしているのを知ることは安心です。一度たしかに見て、心を波立てた夢に似た夢をもう一度見るのは懐かしいような、もどかしいような不思議な記憶のダンスです。マドモアゼル・シネマの踊りを擬っと見詰めて、息を深く吐いていると、いつか記憶が滑り出し、意識がぼうとしてきます。そのまま無意識の闇の部屋の中で目をこらしていると、いつかぼくは、フランクフルトの森の中の草むらに立っています。そこは深い森の一番奥です。そこだけポッカリと丸い空き地になっていて、夜空が見えるのです。何故か、そこに「たま」の歌が流れて来て、ダンサーたちがなだれ込んで来るのです。
 という具合に、ぼくは伊藤直子さんの面白い、不思議な情景設定とダンサーたちの落差の激しい連続肉体技を楽しんできました。ブルガリアやドイツで観客の心を揺らしたもの、この怪しく切ない太古の人類の記憶なのでしょう。何しろ、ぼくたち人類は昔月夜の晩、たしかに草むらで踊っていたのですから。

●池野惠さん舞踊批評家 )
 かつて花柳街として栄えた東京・神楽坂の一角に、舞踊のメッカ【セッションハウス】がある。バレエからダンス、芝居などを通じ、幅広くアーティストと観客とを結ぶ地下空間に、舞踊家伊藤直子が劇場付きのカンパニー【マドモアゼル・シネマ】を立ち上げたのは1993年のこと。
路地裏にひっそり佇む隠れ家のような料亭やフレンチ・ビストロが混在する、そんな粋な文化の交差点のような街にふさわしい女性だけのダンス・ユニットが誕生した。劇場に出入りする数多くのアーティストの制作スタッフとして活躍する傍ら、定期的に公演を続け、全国でも有数の地元密着型カンパニーと成長していく。その舞台は、【未来を指向するノスタルジア】のキーワードそのまま、まるで映画のワンシーンのように印象的で、あたかも高層ビルの谷間に咲いた一輪の花のように懐かしく、心の中の原風景を呼び覚ます。そんな彼女らが1999年から、ヨーロッパを中心に海外公演行脚を始めた。パリ、フランクフルト、ヴッパタール…ダンス・ファンなら誰しも聞き覚えのあるアイコン都市だ。2004年には『2004 旅するダンス 赤い花:白い花』を持って、中欧ブルガリアに二度目の訪問を実現した。首都ソフィアでは、公演のほかに現地の芸術大学と連携してワークショップを開催。ブルガリアン・ヴォイスで知られる彼の地に、新鮮な驚きをもって受け入れられた。
 ことし2005年は、カンパニー結成12年目にして初の国内ツアーが予定されている。新作のタイトルは『東京タンゴ』。『赤い靴』のヒロインさながら、トゥシューズの呪縛=ダンスの魅力にとりつかれた伊藤直子が、ピナ・バウシュのカンパニーでキャリアを積んだジャン・サスポータスとともに、故郷の鹿児島、それに福岡を訪ね歩く。東京のど真ん中で生まれたタンゴは、九州の地でどんな風景を描くのだろうか。
−『東京タンゴ』宣伝チラシより−